誰のための事例ですか?
2010年04月18日
「例えば、こんなことないですか?
私が部下だった時には、、、、 」
と、研修講師として講座の中で、「自分の体験談」を話すことがあると思います。
私も、研修の中では意図的に沢山の体験談、事例を話すようにしています。
理論や説明ばかりが続くと、大抵の受講者は眠そうな顔になってきます。
できるだけ理論や説明の時間は短くして、かならず「具体例」をセットにしてサンドイッチにするようにしています。
ただ、このときに注意したいのは、講師が自分の体験談を気持ちよく話しきっても、受講生が全くついてこないという事態です。
講師の体験談が伝わらない、受講生がさめている
これは、研修では一番避けたいことで、その瞬間に受講者からの信頼が一気に下がってしまうでしょう。
では、私はこんな事態にならないためにどうしているかというと、
まずは、
話しながら、受講生を観察する
自分の体験談を話していると、つい熱くなって気持ちよく語り始めてしまいます。
このとき、意識は受講者へではなく、自分に向いてしまっています。
自分のとっては、スゴイ体験で深い洞察に繋がったものでも、人によっては訳のわからないどうでもよい体験談かもしれません。
実際に、コーチングの説明をスポーツの事例を使って話しているときに、ある女性から「スポーツは興味ないので、よくわかりません。」「それを、料理に例えるとどうなりますか?」と質問された事があります。
人それぞれ人生経験は違うので、どんな事例が相手にヒットするのかは、ある程度は予測できても実際に試さないと分かりません。
そのために、話しながら誰にヒットしているのか、誰には外しているのかを観察する必要があります。
コーチングも研修も、相手(受講者)のため。
自己満足のためでなく、受講生のための事例を話す
自分一人よがりの事例でなく、相手に受け取ってもらえ、こちらが伝えたい意図を理解してもらえるための事例を話す必要があります。
では、そのためにはどんな事例を用意したらいいのか?
今日は、ちょっと長くなったので、続きは明日書こうと思います。
皆さんも気をつけている事があったら、コメントいただけると嬉しいです。