久しぶりに本の紹介です
「客は集めるな! お客様とのきずなを作る3つの関係」
中山和義著 フォレスト出版
最近は、「いかに短時間で多くの集客をするか」といったテーマの本やセミナー、情報商材があふれているように思えます。
センセーショナルであっと驚くような手法、心理学を応用してお客様の心理を操作するようなもの、、、
そうした風潮のなかで、この本は一線を画しており、集客よりも既存客を大切にするということを繰り返し強調しています。
ビジネスで大切なのは、お客様を流出させないこと。
その為には、3つの「きずな」をしっかりと築くことが必要。
その3つのきずなとは、「お客様とスタッフ」「スタッフと経営者」「経営者とお客様」。
この3つのきずなのトライアングルがポイントだと訴えています。
これは著者が集客に走って失敗し、そこからビジネスの原点に気づき、3つのきずなを築きあげた実体験から学んだもので、とても説得力があるなと感じました。
そして、そのきずなを作るにも、人への思いやりがベースとなっており「ねぎらい」の重要性を強調しています。
短期間の成功を追い求める人には物足りない内容かもしれませんが、ビジネスの基本をまっすぐに主張した経験者の意見には、自分の普段の行動を思わず振り返らせる強いメッセージが伝わってきました。
経営者や営業職に限らず仕事をする全ての人に、一度は読んで考えてみる題材としてお勧めです。