理屈にできない感覚

土日に東京でGCSのクラスCの見学&アシスタントをしてきました。

 GCS(銀座コーチングスクール)http://www.ginza-coach.com/

クラスCでのメインテーマは、「コーチングセッションの戦略」です。

セッションをどのように進めるか、何に焦点を当てるかということを、組み立ててからセッションに臨むことを教えます。

受講生は、事前に何に焦点を当てた質問をするかを考え、そこから予想される展開を考えて、次の質問は何にしようかと準備をします。そしてロールプレイがはじまると、、、予想外の答えが返ってきて、準備してない展開は始まると、コーチ役があせってしまう。そんなケースが多々ありました。

僕も当初はそんなケースでは、あせってしまい前置きの長いわかりにくい質問をしてしまうことが多かったと思います。

「予測して戦略を立てること」はとても大切で有効だと理屈で分かります。でも、実際のセッションでは、「その場、その時の、その相手」にあわせたセッションが必要で、準備した戦略が全く使えないこともよくあります。

なら、戦略を立てる必要はないのでは? と考える人もいるでしょう。

僕は、戦略を考えることは必要だと考えています。

事前に考えているからこそ、セッションのなかでそれを手放して、その場で別の戦略を考えることができる。その手放すタイミングや潔さが、コーチの力量となって表れてくるのではないでしょうか。

そうした準備した戦略を手放すタイミングなどは、理屈でうまく伝えることはできません。「経験からくる直感」と表現するのがやっとです。

日本の文化にはそうした感覚が多数あるのではないでしょうか。

アメリカで生まれて輸入されたコーチングですが、人に向き合ったときの柔軟性や奥深さは、もともとの日本文化にしっかりと根付いていると思います。

きちんと構築された理屈をもちながらも、理屈にできない直感を感じ取る感覚をあわせもつことが大切だと思います。