本や資料の写しが欲しいとき、コピーが
普及していなかったころや、携帯で手軽
に撮影もできなかったころには、手書き
で書き写すしかありませんでした。
勝海舟は語学を学ぶのに、借りた辞書を
まるまる手書きしたと言われていますね。
手書きで写すのは大変です。とても時間
がかかります。
ですが、書き写す時間にその内容を考え
ながら取組むことになり、勉強し理解し
記憶することが同時にできます。
この作業に取り組む時間に意味があると
思います。
私が講師を務めるコーチングスクールの
テキストには、講師用のガイドも別に用
意されています。
私はこのガイドの内容を自分のテキスト
に書き写しています。
書き写す作業の中で、なぜここが重要な
のか、その演習をする目的は何なのか、
その説明の言葉は自分が使ってしっくり
くるだろうか、といろいろ考えます。
ガイドの内容をそのまま書き写すだけで
なく、自分の言葉に書き換えることもあ
ります。
自分なりの留意点を追加しているところ
もあります。
書き写す作業で推敲を重ねることで、自
分のものになっていく感覚があります。
コピーしたり手軽に携帯で撮影した資料
は、じっくり見直して深く考えることは
あまりないのではないでしょうか。
便利な現代に、あえて手書きで書き写す
作業を大事にしてみてはどうでしょう。
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