環境や年齢を言い訳にしない:母の姿から【毎日更新3,498日目】

こんな業界だから、
こうした経歴だから、
こんな家庭環境だったから、
こんな教育を受けたから、
という自分を取り巻く環境を
言い訳にしたり、
 
そして、もうこんな年だから
という年齢を言い訳にする人に
私はわりと厳しい指摘をしてい
ます。
 
 
それは、環境や年齢は言い訳に
ならないことを両親の実例から
実感しているからです。
 
 
今日はその母の話を少し。
 
 
私の母は昭和11年生まれ。
漁師町で「女に学問はいらない」
と育てられました。
 
 
家では教科書を開くことも
できなかったようです。
 
 
義務教育の中学を卒業後すぐに
働き始め、父と結婚してからも
ずっと工場に勤めていました。
 
 
父は遠洋漁業の漁師で、半年に
一度くらいしか帰ってきません。
 
 
祖母と母とで姉と私を育てて
いました。
 
 
そして私が小学生になった頃、
母が『文盲』だと気づきました。
  
読み書きが全くできなかったのです。
 
 
そのころから、姉が母に文字を教える
ようになり、私も一緒に教えるように
なっていきました。
 
 
母が子どもに教えるではなく、子どもが
30代なかばの母にひらがなを教えていた
のです。
 
 
そのころの母は、ひらがなも半分くらい
を読むのがやっと。書けるのはほとんど
ありませんでした。
 
 
もちろん漢字は一文字も読めません。
 
 
それでも、これからの時代に読み書き
は必要だと思ったのか、自分でも時間を
見つけては練習するようになりました。
 
 
フルタイムの工場勤務から帰り、
家事をこなしながらの勉強はとても
大変だったと思います。
 
 
それでもコツコツと続けて、ほんとうに
ゆっくりでしたが、少しずつ読めるよう
になっていきました。
 
 
ただ、書くのはなかなか難しいようで
した。
 
 
そして私が県外の大学に進学したとき
のこと。
 
 
よくある学生の一人として、私はあまり
家に連絡をしなくなりました。
 
 
そして1年ほど何も連絡しなかったとき、
ある日アパートに手紙が届きました。
 
 
幼稚園児のような宛名の文字。
差出人を見ると母。
 
 
中にはたどたどしい文字で
「しんぱいしています。れんらくください」
とのひらがなだけの手紙。
 
 
とたんに野口英雄の母が囲炉裏で文字を
練習した話を思い出しました。
 
 
まったく読み書きできない状態から
10年ほどかけて、ひらがなの手紙を
自力で書けるまでになっていたのです。
 
 
そしてその後も母は練習をつづけ、
新聞を読めるようになり、生活に
必要な文字も書けるまでになりました。
 
 
 
育った環境を言い訳にすることも
できたでしょう。
 
 
年齢を言い訳にすることもできた
でしょう。
 
 
ですが、それをせずに20年以上かけて
生活に困らないところまで読み書きが
できる能力を自力で身につけました。
 
 
どんな環境で育っても、
何歳からでも、
自分で学ぶことができる。
 
 
この事例を身近でみてきたので、
できない言い訳にはつい厳しめの
フィードバックをしてしまいます。
 
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プロフィール

中村 慎一

  • ビジネスコーチ
  • オフィスエンカレッジ代表
  • 銀座コーチングスクール富山校代表

富山県魚津市出身
新潟大学法学部中退後、2度の転職で 土木コンサルティングの会社へ。2年で取締役就任。2006年コーチングサービスを専門に提供するオフィスエンカレッジを設立して独立。
日本海側でのコーチング普及を目指して日本コーチ協会日本海チャプターの設立に携わり、 チャプター代表を務めるなど、富山でゼロからコーチング市場を開拓してきた。
起業家、経営者・管理職へのエグゼクティブコーチング、企業等でのコーチング研修など、経営戦略とコーチングを合わせたビジネスのサポートを中心に活動している。2012年4月からは、地方銀行の経営相談員としても活躍、社長が元気で前向きになるとの好評を得ている。
毎日更新のブログは連続1,000日を達成して継続中。

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