こんな時どうしますか？【毎日更新2,554日目】
2018年01月14日
ビジネスコーチの中村です。
きのうは北陸新幹線で東京へ
日帰り往復してきました
車窓から雪景色を見ていて
ふと10年ほど前の出来事を
思い出しました。
それは、まだ北陸新幹線開業前の
在来線特急で移動中のことです。
その時も雪が降り積もっている
冬でした。
車内はほぼ満席でしたが、
雪の中を走行していた電車が
突然駅でもないところで緊急停止。
しばらくしてアナウンス、
「踏切事故のため緊急停止しました。
しばらくお待ち下さい。」
仕方ないと思いながら持っていた
本を読んでいましたが、なかなか
発車しません。
ちょっと長いなと感じていた時に、
車掌さんが巡回してきました。
「ご迷惑をおかけして申し訳
ありません。
乗用車が踏切事故を起こしたため、
ただ今警察が現場検証をしています。
乗員も列車の安全を点検中なので
もうしばらくお待ち下さい。
大変おまたせしていますが、
気分の悪くなったお客様などはいらっ
しゃらないでしょうか？」
こんな雪の中で大変だなと思っていたら
突然60代とおぼしき男性が立ち上がって
叫び出しました。
「何やってんだ、早くしろ！
こんなことしてるヒマあったら
お前も外に出て手伝え！
だいたい、・・・」
その車掌さんを捕まえて、わけの分からない
クレームが止まりそうにありません。
ただでさえ停滞していた社内の空気感が
どんどん険悪なものになっていきます。
さて、もしあなたがこの車両に乗車して
いたら、どうしますか？
・
・
・
私がやったことは、
「その車掌さんに仕事をさせて
あげませんか？
プロとしてベストを尽くしている
はずなので、私たちは静かに待って
いるのが一番はやく解決できると
思いますよ。」
と立ち上がって声を掛けました。
何もせずに心のなかでイライラして
いるのが嫌だったので、自分の思った
ことをそのまま言葉にしました。
男性はブツブツ小さな声で何かを
言っていましたが、すわって静かに
なりました。
「誰かがなんとかすればいいのに」
と思った時は、自分ができることを
やればいい、そう思っています。
社内の空気感もホッとしたものに
変わったのを感じ、
「これで静かに読書を続けられる」
と手にしていた本を読みだしたら、
私の横を通り過ぎる車掌さんが小さな声で
「ありがとうございました。」
と頭を下げて次の車両に向かって行きました。
まだ20代と思われる若い車掌さん
でした。
彼は今も頑張っているといいな。
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