ビジネスの枠組みが変ってきているのでは、

コーチングが1年以上続いている経営者がいます。彼はまだ30代で、独力で自分のビジネスを着実に成長させてきた実績者です。
どちらかと言うと、これまで利益追求をメインテーマに走ってきたタイプです。もちろん昨今問題になっているような、違法な手段や道義に反するようなことはせずに、ビジネスを成長させてきた経営者です。

その彼とのコーチングで、意外なテーマが飛び出しました。
「***な人たちを助けたい、役に立ちたい。」(セッションの守秘義務から、内容は書けませんので)

すでに彼は、動いていてもうその活動の骨格もできつつある段階でした。
その活動のスタイルはまさに「コミュニティ・ビジネス」と言えるものでした。

コミュニティ・ビジネスについては、3年前にある経済団体の委員長として1年間取り組んで勉強したことが有ります。
それで分かったのが、それまで地域社会ニーズに応えるサービスを、「営利」か「非営利」にどんどん分化してきたのが、高度経済成長期移行の日本で、「営利」は会社が「非営利」は公共団体が分担してきました。そして公共団体がまかないきれない「非営利」サービスをNPOやボランティアがサポートしてきたと言えます。
(かなり乱暴な表現ですが)

ところが、「営利」と「非営利」に厳格に分けようとすると、無理が生じて取り残される「スキマ」が生じ、対応しきれない社会ニーズが放置されてしまうようになって来ました。本来、そうした部分は地域社会が「地域=コミュニティ」として、いろんな工夫で担っていたのです。

「コミュニティ・ビジネス」はこの「スキマ」を埋める新しいボランティア活動であり、ビジネスモデルでもあるものです。
ですので言葉は新しいけど、昔の日本では当たり前だったしくみを現代版に調整したようなものです。

またNPOは利益活動に関与してはいけないという誤解のある人も多いようですが、NPOは収益活動をしても、営利活動をする企業とタイアップしても構いません。収益を利益配分してはいけないだけで、本来目的に再投資するために収益を上げるのは健全な活動です。
そうして、経済的に自律した活動を確立するために(補助金や助成金頼りでなく)、ビジネスの視点を取り入れるのがコミュニティ・ビジネスの特徴です。

利益で繋がる関係でなく、「社会貢献や気持ち」で繋がる経済活動です。
そこでの繋がりは、昔のお互い様で助け合った地域(=コミュニティ)のようなものとなります。

前述の彼のプランには、コーチとしてだけでなく、コミュニティ・ビジネスを勉強した者としてコンサルタントとしても関与することになりそうです。
やっぱり経験しておいてムダなことは、何もないようになっているのですね。

企業の社会的責任「CSR」も問われる時代となってきました。
(企業の社会的責任は大学でのゼミの専攻テーマでした、当時は全然勉強しなかったけど、、、)

これからのビジネスは、少なからずコミュニティ・ビジネスの方向にシフトしていくのではないかと思っています。

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プロフィール

中村 慎一

  • ビジネスコーチ
  • オフィスエンカレッジ代表
  • 銀座コーチングスクール富山校代表

富山県魚津市出身
新潟大学法学部中退後、2度の転職で 土木コンサルティングの会社へ。2年で取締役就任。2006年コーチングサービスを専門に提供するオフィスエンカレッジを設立して独立。
日本海側でのコーチング普及を目指して日本コーチ協会日本海チャプターの設立に携わり、 チャプター代表を務めるなど、富山でゼロからコーチング市場を開拓してきた。
起業家、経営者・管理職へのエグゼクティブコーチング、企業等でのコーチング研修など、経営戦略とコーチングを合わせたビジネスのサポートを中心に活動している。2012年4月からは、地方銀行の経営相談員としても活躍、社長が元気で前向きになるとの好評を得ている。
毎日更新のブログは連続1,000日を達成して継続中。

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